医療業界の取捨選択

必要な情報を正確に伝えよう

看護師アセスメントのよくある失敗例

看護師のアセスメントでよくある失敗例としては、中身が薄くなってしまうことが挙げられる。アセスメントでは患者の問題に関する様々な情報を収集した上で、その問題解決に必要な分析をする。その分析では原因の究明も大切だが、情報収集が疎かになっていると、原因の候補が少なく、間違った要素を原因として断定してしまう恐れがある。また、入院している患者へのアセスメントで、入院してからの情報しか収集しないというのもよくある失敗だ。病気や怪我は入院前の要素も原因になり得るため、患者本人や家族に話を聞き、情報を得なければならない。

また、分析が不十分ではないパターンもある。アセスメントの分析では、患者の問題を挙げ、その問題の原因と考えられる要素をひと通りリストアップする。その原因を挙げる際には、根拠がなければならない。けれど、根拠が曖昧であったり、そもそも根拠をアセスメントに記載しないこともある。原則として、患者の発言やバイタルサインの具体的な数値など、信頼性が期待できる根拠と共に、原因に辿り着いた経緯をひと通り書く必要がある。

アセスメントでは、痛みや違和感といった患者本人の主観的な情報と、バイタルサインなどの客観的な情報を考慮する。そこに看護師の主観的な意見は必要とされない。けれど、患者の性格に関して偏見を持ったり、自身の経験のみを判断材料にして問題の原因を決めつけてしまったりするなど、主観が入ることは多い。看護師のアセスメントでは、必要な情報を取り揃えた上で、あくまでも論理的かつ客観的に分析をすることを忘れてはならない。それでも、もし、アセスメントについて悩んでしまったときは【アセスメントを考察 [看護 the WEB]】を一読すると解決の糸口が見えるかもしれない。